1999年4月10日・原体験

白人の大男が降ってくる!


これが私のプロレス原体験である。
しかし、押しつぶされていた選手は審判が3つ数える前に跳ね返した。
白人の大男が降ってくる!しかも今度は後ろに半回転して!
相撲取りと言ってもおかしくはない体格の男でも、華麗にバク転が出来る事を、
私は初めて知り得た。
しかしもの凄い勢いで肉弾を受けたその日本人は肩を上げたのである。
まさか?
そういうものなのか?
その後、ほどなくして試合は終わる。引き分けだそうだ。
疲労困憊ではありながら、その屈強な日本人は超・身軽なデブと健闘を称え合っている。


その時、私が思ったのは、「最高峰のもの」という感想。
私は彼らの名前を知っていた。プロレスのルールも知っていた。
しかし、それ以上、プロレスがどういったものであるかについては良く知らなかった。
ただ、今行われていたことは、「人間が、プロレスというルールで行う試合としては、最高峰のレベルのものだな。」
そう、感じていた。
深夜、テレビのチャンネルを回していて、たまたまその番組が見れた偶然に感謝し、そして眠りについた。
その時にはきっともうプロレスファンだったのだと想う。

1999年 チャンピオンカーニバル 予選リーグ △小橋 健太{時間切れ引き分け}△ベイダー



つづく。